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009 ミャンマー旅行体験記 (3)

 観光地バガンでは、数多くの食堂があるが・・・。ミャンマー料理、イタリア料理、中華料理など、おおむね塩味過剰で、味覚は貧しい。ヤンゴンを出発する前、地元の知人からもバガンの食事があまりうまくない事を指摘された。
 アーナンダ寺院の東、幹線道路を渡ると、昼時に、観光馬車で賑わう食堂がある。セットメニュー方式でミャンマー料理または中華料理を選択、一人分1500チャット。味覚は貧しいが、地理的に便利。
 バガンで唯一、推薦できるのはニャンウーのシュエジゴンパゴダ前の幹線道路で、陶器を商う露天商の向かい側の角地に位置するバガンレストランだ。インド料理のセットメニューは3500チャット。 その対価に見合うだけの満足が得られる。その他、イタリア料理、中華料理もあり。従業員は聡明で、態度にも好感がもてる。このレストランには、続けて三度通った。食後に配膳される「タマリンド」の砂糖菓子は、日本の梅干風味。片手に余るほどの量で、わずか300チャット。ヤンゴンの知人によれば、バガンの名産だそうだ。

 バガンを7年ぶりに訪ねて、様変わりしていた事は、寄進による新しい寺院が続々と建設されていた事、それらは一様に小型だから、おそらく一般庶民による個人の寄進であろう。もうひとつの変貌は、みやげ物売りが増加し、かなり小さな寺院でも、我々観光客めがけていきなり販売攻撃をうける事だ。日本人に対しては・・・、『安い!、漆1ドル、お兄さんカッコいいねぇ、足元気おつけて・・・』、などと、覚えた日本語を駆使。
 以前に存在した懐中電灯で階段を案内してくれる少女たちは、ほとんど居なくなり、替わりに大量生産の絵画をチップの替わりに売りつけるようになった。
 この連中は男女を問わず、「わたしが描いた絵・・・」、と解説するが、どこの遺跡でも同様の絵を販売しており、この前口上が虚言である事は明らか。2、3の遺跡を廻れば観光客とて虚言に気づくはずなのに、連中は「わたしが描いた絵・・・」、と繰り返すばかりで、いっこうに売れていない。しまいには彼らの愚かさを指摘してやりたいと思った程。7年前に極めて有効だった、チップ替わりに現物支給で渡す為に持っていっていたボールペンは、今回の旅行では上記のように、みやげ物販売に駆逐された為か活躍の場がなかった。 一方、みやげ物売り達が寺院に常駐するようになったおかげで、これまで閉鎖されていた内部を見学できるようになった寺院も多い。この為、幹線道路ぞいのウパリティンでは、内部壁画を見ることができた。

 あまり知られていないが、バガン周辺は乾燥地帯で、年間の降雨量はヤンゴンの3分の1程度。したがって、雨季の観光でも雨具の用意は必要ないほど・・・。だが、今回11月の乾季にしては珍しく、雷を伴う集中豪雨が1時間ほどあった。心配した道路状態は、大地が乾いていたせいで、すぐに吸収され、観光に不自由する事は無かった。乾季の今、エーヤワディ河の水位は雨季に比べて10メートルほど低かった。それを確認するため、河岸にあるブパヤパゴダを見学。以前、雨季に訪れたときは眼下に水面が広がっていたが、その時は30〜40メートル砂浜が続き、はるか向こうに水面があった。河舟からパゴダ群を眺めることができるのは、雨季だけの見学方法と知った。

written by 水野哲行