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013  ミッチーナ→バモー→カター→マンダレー 船下りの旅 前編

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 朝6時起床。1人早く準備を済ませ、昨日行ったパゴダへ。コーインたちが掃除をしながら、鬼ごっこをしていた。

 朝食の後、バスで船着場まで送ってもらう。バモーは小さな街で、これといった見所も少ないが、のんびりした居心地のいい街だった。

 カターへの船は、この前乗ったものと同じくらいの大きさで、今回は真ん中辺りの席だった。幸い、天気も良く、景色が良く見えた。岩肌の所にパゴダがあったり、誰が描いたか知らないが、出っ張った崖に鳥の顔が大きく描かれていたり、ミッチーナ→バモーよりさらに面白かった。

 ちょっとうたた寝をしている間に、いつの間にかカターに着いていた。カターで泊まることになっていたエーヤワディーホテルは、岸辺を登るとすぐ目の前にあった。ホテルというよりゲストハウスで、それぞれの部屋は板で区切られていた。けれど、清潔で、電気もちゃんと来ていた。私の泊まった部屋は、目の前がエーヤワディー川で、眺めも良かった。

 マーケットを見て、周辺をぶらぶら散歩。バモーといい、カターといい、すいかがたくさん売っている。聞くと、150チャットという激安価格だったので、1玉買って、川辺で3人で食べた。川では、みんなが水浴びをしていた。男の人も女の人も桶に石鹸を入れ、ロンジー1枚(女性は胸までロンジーをあげて、ワンピースのように)で川にやって来て、水を浴びて帰っていく。地元の人々の多くは、家ではなく、川で水を浴びるようだ。

 ホテルには、ヤンゴンで日本語を習ってるという男の子が泊まっていて、日本人の私たちを見て嬉しそうに話しかけてきてくれた。彼は、カターのパゴダのお祭りのダンサーとして来ていたそう。その他にも、私たちが乗ってきた船の運転手さんが声を掛けてきてくれたりして、ミャンマー人は人懐こいなぁ、と感心してしまう。

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 朝7時起床。カーテンを開けて見ると、エーヤワディー川が、朝日を浴びてきらきらしていた。

出かけようと、ホテルから出ると、得度式の大行列。子供から大人まで、みんなおめかししていて、中には象もいて、とにかく派手だった。列の最後には、ナッカドーのような男の子2人が踊る車があり、その堂々たる踊りが、とてもかっこよかった。いくら疲れても、音楽が鳴り出すと、一瞬で笑顔に戻り、キレのある踊りで、プロの踊り手のようだった。マーケットでロンジーを仕立てて、近くの住宅街を歩いてみる。田舎ではあるものの、意外と立派でしっかりとした木の家が多かった。

 昼食を取り、日課となった昼寝。そのあと、エーヤワディーで地元の人に混ざって洗濯をした。川の水は想像以上に冷たかった。ホテルの近くを散歩していると、パゴダの前でおじさんに声をかけられる。なぜか私たちが日本人だということを既に知っていて、またまた、翌日行われる得度式に招待された。

 この日はちょっと大き目の、1100チャットのすいかを平らげた。

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 予定ではこの日、マンダレー行きの大型船が来るはず。なので、急いで得度式へ。ミッチーナでお邪魔したものよりも質素ではあったが(お兄ちゃん1人と妹1人)、彼らの友達がたくさん来ていて、ほのぼのとした雰囲気だった。ご馳走になったごはんも、とてもおいしかった。

 ホテルに戻ったものの、船はまだ来ていない。仕方なく、川沿いの喫茶店へ。そこのおばちゃん曰く、川の向こう岸はシャン州だそう。外人はどうかわからないが、地元の人は頻繁に行き来しているらしい。

 まだ船が来ないので、エーヤワディーで水浴びをした。おばちゃん2人に混ざったのだが、水がすごく冷たく、でも、とても暑い日だったので、気持ちよかった。

 結局、この日は船が来なかったので、他のミャンマー人1人と馬車で、街のはずれのパゴダへ。とても遠く、道も荒れていたが、田舎の風景を見ることができた。パゴダの仏像は、とても身体が薄く、かなり変わっていた。

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 今日は船が早く着くかもしれないので、早めに起きて準備をする。朝食にモヒンガーを食べたかったが、カターにはモヒンガー屋がほとんどなかった。

 結局船が着いたのはお昼も過ぎて、午後になってから。船の部屋はこじんまりとしたものだった。外人が乗ってきたことが珍しいのか、色々な人が部屋をのぞきに来た。なかでも、数人の子供達がちょこちょこやってきては、話しかけてきた。他にも、同じ並びの部屋に泊まっている人たちは気さくに声を掛けてくれて、お菓子を分けてくれたり。

 階段を登ると、甲板に出ることができて(ただし、屋根が無いのでとても暑い)、川の風景を眺めれた。途中途中で泊まるところでは、売り子が船に乗ってきたり、乗客が降りてご飯を買ったり。船の中にも喫茶店があり、ラペイエを飲んだりした。夜には、甲板にも人が横になって、おしゃべりしたり、自由な雰囲気だった。

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 前日の深夜、すさまじい雨と雷。「ドッガーンっ!!!!」という音がして、船に落雷したかと思うほどであった。しかも、朝はとても冷えた。朝ごはんを済ませ、のんびり。仲良くなった子供達と遊んだり、周りの写真を撮ったり。途中で泊まったところでは、売り子が売りに来た、竹の中に入ったもち米を蒸したものを買ってみる。期待していなかったのだが、思いのほかおいしかった。

 ゆっくりと進んでいた船も、とうとうマンダレーへと近づいた頃、隣の隣の隣の部屋の男の子が連れてきた猫が1匹いなくなったとのことで、みんなで探し回った。結局、その部屋の荷物の奥底で、無事発見され、一件落着。まもなく船もマンダレー港へ到着した。

 私は、船から見た景色も良かったけれど、船の中の人たちの様子や、彼らと話したことが、印象深い。今回の旅は、ゆっくりしていて、あんまり何をしたのか記憶に無いけれど、こういう旅行もなかなか楽しいものである。





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written by 日野 稚子 (ミャンマーネーム Ma Ohnmar Thu)